マザリーライターT【学校給食と子どもの健康を考える会】
給食は”パン”と”牛乳” と決められた裏側を、ご存知ですか
戦後、アメリカでは小麦の豊作により、戦争が終わって使用しなくなった船を貯蔵庫にするほど、小麦の貯蔵するための倉庫代が膨れ上がっていました。
小麦の売り先に困っていたアメリカは、日本に輸入させて、日本人の食生活を子どもの頃から変えるべく、給食にパンと牛乳が導入されたという経緯を皆さんはご存知でしょうか?
ちなみに、牛乳も余りすぎていたために川へ捨てていたこともご存知でしょうか?
2/23(日)に、ベストセラー「粗食のすすめ」著者の幕内秀夫氏による『じょうぶなこどもをつくる基本食』講演会が、船橋市勤労市民センターで行われました。
こちらの講演会の主催である「学校給食と子どもの健康を考える会」とは、子どもたちの健康のために学校給食の米飯回数を増やし、学校給食を完全米飯化することを目標に結成されたボランティア団体であることを私は今回初めて知りました。
深刻になっている子どもの健康問題の背景にある食生活の問題。
一方で、米の生産調整、食料自給率の低下という農業・食料問題も指摘されています。
このような現状に対して、「食育」「地産地消」といったスローガンが耳に届いてきます。
しかし、その具体的な提案がほとんど見えてきません。
今日の健康問題や農業問題を生み出した根本は、「ご飯を食べなくなった」事です。
その解決策のひとつに学校給食の「完全米飯化」があると考えています。
全国で920万人の子どもたちが食べる学校給食の影響は余りに大きいものです
将来の食習慣を決める学校給食だからこそ「完全米飯」に意味があり、そのことには ”日本人として当たり前の食生活” を取り戻すカギになるのです。
「子どもたちの健康を守るためには、完全米飯給食の推進が真っ先に必要である!」
この事を日本中の多くの方々に伝えるために『学校給食と子どもの健康を考える会』は発足し、1998年の創立シンポジウムを皮切りに、全国で講演会やシンポジウム等を20年以上も開催されています。
そして、給食を実際に米飯へと変えていく学校の数が年々増えている実績があります。
今回の講演会で、幕内氏のお話しを初めて聞かせていただきましたが、とてもわかりやすい内容でした。
最近では「食」に対して関心が集まり始め、全国で給食をオーガニックにしようという活動が少しずつ進んでいます。
全国で活動は進んでいるものの、学校給食の献立を変えればいい!というような簡単な話ではありません。例えば、船橋市内の小中学校の生徒数に対して給食数は1日約5万食となります。これをすべてオーガニックに変えるためには、そこに関わる人の意識を変えていくところから始めなければなりません。
子ども達の健康を守るための問題は、時間をかけずに、即座に変えていかなければなりません。
成人病予備軍といわれる子どもの健康につながる食生活を正すためには、子どもの頃から正しい食習慣を身につけることが求められます。
脂と砂糖をたくさん使うパンや麺など小麦中心の給食から、米を中心にした和食の給食に変えることで、おかずが変わり、脂と砂糖をたくさん使う献立内容を変えることができます。そしてそれは、子ども達の健康な身体づくりへとつながるのです。
まずは、そこから始めてみませんか?